「職員会議や研修の記録を、毎回手で打ち直すのが大変」。校務の中で地味に時間を取られるのが、この記録づくりです。AIの文字起こし(議事録)ツールを使えば、録音した音声から自動で文字起こし・要約まで作れます。
結論から言うと、先生が使うならまずは無料枠が大きく日本語に強い「LINE WORKS AiNote」から。1つに絞るなら「Notta」が扱いやすいです。ただし——学校の記録は個人情報を含むことが多いため、使う前に「何を録音・入力してよいか」を必ず確認するのが大前提です。この記事では、校務会議・研修・面談の記録という目線で、AI議事録ツール5つを整理します。
⚠️ いちばん大事な前提(個人情報・校内ルール)
- 児童・生徒の氏名、成績、家庭状況、保護者の情報など機微な個人情報を含む会議・面談は、外部のクラウド文字起こしに安易に載せないでください。特に保護者面談・生徒指導・支援会議の内容は要注意です。
- クラウドに音声・文字を送ってよいかは自治体・学校の情報管理ルールが最優先です。使う前に管理職・情報担当に必ず確認を。
- 使える場合も、個人が特定される部分は録音・入力しない/後で消す運用にし、参加者に「録音してよいか」を最初に一言確認しましょう。
先に結論:先生の使い方別おすすめ
- 無料で始めたい → LINE WORKS AiNote(旧CLOVA Noteの後継・月300分無料・日本語◎)
- 1つに絞りたい → Notta(日本語精度・UI・連携のバランスが良い)
- 要約の仕上がりで選ぶ → Rimo Voice(日本語の整形・要約が自然)
- オンライン会議を自動録音 → Notta または tl;dv(Zoom/Meetにボット参加)
「研修を録って、あとで読み返したい」だけなら、無料の LINE WORKS AiNote(月300分)でおおむね足ります。
📌 料金・録音時間の上限・連携機能は変わります(本記事は各公式で確認した2026年時点の内容)。契約前に必ず各公式サイトで最新をご確認ください。
一覧比較表(校務での使いやすさ目線)
| ツール | 提供元 | 日本語精度 | 無料枠の目安 | 有料(最安の目安) |
|---|---|---|---|---|
| LINE WORKS AiNote | LINEヤフー(日本) | ◎ | 月300分 | 年払い¥1,440/月〜 |
| Notta | Notta(日本) | ◎ | 月120分(1回3分まで) | ¥1,980/月(税込・月払い) |
| Rimo Voice | Rimo(日本) | ◎ | 無料トライアルのみ | ¥1,650/月(年払い¥1,100相当) |
| tl;dv | tl;dv(独) | ◯ | あり(AI要約回数制限) | 年払い$18/月〜 |
| Otter.ai | Otter.ai(米) | △(英語◎) | 月300分(1会話30分) | 年払い相当$8.33/月 |
1. LINE WORKS AiNote(旧CLOVA Note)
⚠️ 旧「CLOVA Note」は2025年7月31日にサービスを終了し、後継の LINE WORKS AiNote が正式リリースされています(2026年時点)。
LINEヤフーが提供する文字起こしサービス。無料枠が月300分(5時間)と大きく、音声ファイルをアップロードするだけで話者分離つきの文字起こしが返ってきます。研修・説明会・インタビュー記録を日本語で残すのに向いています。
先生の使いどころ:研修や校内勉強会の記録など、個人情報の機微度が比較的低い場面。まず無料で試したい先生の第一候補です。公式:LINE WORKS AiNote
2. Notta(ノッタ)
日本市場向けに作り込まれた文字起こしサービス。UIが日本語ネイティブで、Zoom/Meet/Teamsにボット参加して自動録音→要約まで1ツールで完結します。固有名詞の誤変換が少なく、要約テンプレも豊富です。
先生の使いどころ:オンライン研修や外部との打ち合わせを1つのツールでまとめたいとき。無料枠は月120分(1回3分まで)と小さめなので、常用するなら有料プラン(プレミアム ¥1,980/月・税込〜)が現実的です。最新はNotta公式で確認を。
3. Rimo Voice(リモボイス)
日本発のサービスで、日本語の整形・要約が特に自然。話者ラベルの編集UIもわかりやすく、そのまま読みやすい記録として仕上げやすいのが強みです。
先生の使いどころ:記録を「そのまま配れる読みやすさ」に仕上げたいとき。無料プランはなく無料トライアルのみ(期間は公式で要確認)。個人向け文字起こしプランは¥1,650/月〜(年払いなら¥1,100/月相当)。公式:Rimo Voice
4. tl;dv(ティーエルディーブイ)
ドイツ発のAI議事録ツール。Zoom/Meet/Teamsへのボット参加が安定し、多言語(30言語超)対応が強み。会議のハイライトを動画で切り出す機能もあります。
先生の使いどころ:外部の多言語のやりとりがある場面。日本語の要約品質はNotta/Rimoに一歩譲ります。公式:tl;dv
5. Otter.ai(オッター)
米国発で、英語の文字起こしは業界トップクラス。Slack/Notionなどとの連携も豊富です。無料のBasicは月300分(1会話30分まで)。ただし日本語精度は日本製ツールに譲ります。
先生の使いどころ:英語中心の場面向け。日本語の校務記録がメインなら上の3つのほうが向いています。公式:Otter.ai
用途別おすすめ早見表
| やりたいこと | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 研修・勉強会を無料で記録 | LINE WORKS AiNote | 月300分の無料枠が最大 |
| 1つに絞って日常使い | Notta | 日本語・連携のバランスが良い |
| 読みやすい記録に仕上げる | Rimo Voice | 日本語要約がそのまま使える水準 |
| オンライン会議を自動録音 | Notta / tl;dv | ボット参加が安定 |
要約はAIチャットと組み合わせると速い
文字起こししたテキストを、そのままAIチャット(Claudeなど)に貼って「要点を箇条書きで/決まったこと・宿題(ToDo)に分けて」と頼むと、記録づくりがさらに時短になります。このときも児童・生徒名や個人が特定される情報は消してから渡してください。文章整形が得意なAIについては先生のためのClaude入門で紹介しています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 保護者面談や支援会議の記録に使ってもいいですか?
A. 機微な個人情報を含む会議は、外部クラウドの文字起こしに安易に載せないのが原則です。まず自治体・学校の情報管理ルールを確認し、管理職・情報担当の判断に従ってください。使える場合も、個人が特定される部分は入れない運用にしましょう。
Q2. 無料プランだけで足りますか?
A. 週1〜2回・短時間の記録なら LINE WORKS AiNote の無料枠(月300分)でおおむね足ります。長時間の会議が多い人は Notta の有料プランが結局コスパよく使えます。
Q3. 会議の録音は法的に問題ありませんか?
A. 個人利用の範囲なら基本的に問題ありませんが、参加者への事前告知が実務上のマナーです。「録音してよいか」を最初に確認しましょう。校内規定がある場合はそちらを優先してください。
Q4. 文字起こしデータはAI学習に使われますか?
A. 各社のプライバシーポリシーで扱いが定められています。機密情報を扱う場合は、学習オプトアウトの設定があるかを契約前に確認してください。NottaとRimo Voiceは日本の会社で、この点の説明が日本語で読めます。
Q5. CLOVA Noteはまだ使えますか?
A. CLOVA Note(β版)は2025年7月31日に終了し、後継の LINE WORKS AiNote が正式リリースされています。無料枠は月300分(5時間)で、旧サービスと同様に使えます。
Q6. 授業や研修の記録に向いているのはどれですか?
A. 日本語で高精度に文字起こしできる LINE WORKS AiNote(無料・月300分)か Rimo Voice(¥1,650/月〜)がおすすめです。いずれも要約まで自動で作れます。ただし個人情報の扱いには十分ご注意ください。
まとめ:無料で試して、個人情報だけは慎重に
- 無料で始めるなら LINE WORKS AiNote(月300分)、1つに絞るなら Notta
- 読みやすい記録に仕上げるなら Rimo Voice
- どのツールでも、機微な個人情報は載せない・校内ルールを最優先が大前提
まずは、個人情報を含まない研修の記録あたりから無料で試して、精度を自分の耳で確かめてみてください。
次に読むなら:
- 文字起こしの要約に使える文章AIは先生のためのClaude入門へ。
- 先生向けのAIツール全体像は教員向けAIツール7選へ。
- 学校での生成AIの使い方は文科省「生成AIガイドライン」やさしい解説へ。







